コラム|福岡県八女市で歯科・歯医者をお探しの方は【ほり歯科医院】まで

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歯周病と全身疾患について2

2018年6月19日

皆さまこんにちは。

福岡県八女市のほり歯科医院です。今回は前回に引き続いて、日本臨床歯周病学会でも注目されている、歯周病が全身に及ぼす影響についてお伝えいたします。

 

妊娠・出産と歯周病

 

妊娠するとエストロゲンという女性ホルモンの分泌量が増加します。この女性ホルモンの影響で、歯肉の腫れや出血などが起こりやすくなります。また、歯周病菌の一部はエストロゲンを栄養として、歯肉ポケットで増えていきます。
さらにプロゲステロンという女性ホルモンが増えると、炎症の元であるプロスタグランジンが刺激されて、歯肉の炎症はますます増大します。
そのため、妊娠中期~後期には妊娠性歯肉炎が起こりやすくなります。

妊娠中に歯周病になると、低体重児を早産するリスクが高まります。その危険率は煙草やアルコール、高齢出産よりも高く、健康な人の7倍もあります。
妊娠したことがわかったら、歯科検診を受け、妊娠前よりも気をつけてプラークコントロールを行うことが大切です。

 

心肺炎

 

肺炎は、悪性新生物や心疾患に続く、日本人の死亡原因の第3位となっています。90歳以上では第2位、80歳代では第3位を占めており、年齢が高くなるとともに死因として多くなることがわかっています。

高齢者の代表激な肺炎としては、誤嚥性肺炎があげられます。誤嚥性肺炎は食べ物などを誤って気管や肺に飲み込むことで起こります。
誤嚥性肺炎を引き起こす細菌の多くは、歯周病菌です。
高齢になると、異物が気管や肺に入らないように咳をする機能が衰えていきます。食べ物と一緒に歯周病菌を気管に入れてしまうと、歯周病菌によって肺炎を発症してしまうのです。
誤嚥性肺炎を予防するためにも、歯周病治療と予防は大切です。

 

関節炎や腎炎

 

関節炎や糸球体腎炎は、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌が引き起こします。これらの菌は、歯周病菌でもあります。
歯周病菌や歯周炎による炎症物質が血液中に入り込むと、関節炎や糸球体腎炎が起こることがあると考えられます。

持病をお持ちの方や高齢の方、妊娠中の方はもちろん、それ以外の方も、歯周病を治療・予防してお口と全身の健康を守っていきましょう。