子どもの矯正はただ歯を動かすだけではなく、成長発育を利用して、骨格の状態を改善することができます。 つまり、子どもの矯正(第1期治療)では、障害になっている悪い条件を改善することにより、土台である骨格の成長を正しい軌道に修正し、悪い方向に成長するのを未然に防いだり、骨格の問題を大きくしないようにすることができます。これが、子どもの矯正の最大のメリットなのです。また、歯の生え変わりも同時に管理していきます。 そして、おとなの歯にすべて生え変わり、顎の成長発育もほぼ終わったころ、必要に応じて仕上げ矯正(第2期治療)を行います。骨格的な悪い条件がほぼ改善した状態で歯並びの仕上げをすることができるので、抜歯する確率も低くなります。なかには、矯正の第1期治療だけで終了できる場合もあります。
子どもの矯正治療
中学生と高校生の矯正治療
中高生の矯正歯科は、治療方法は基本的におとなと同じになりますが、30代以上のおとなとは違う利点があります。また、治療方法も、透明なマウスピースを使うなどより目立たない方法もあります。
- ①
中学生のうちはまだ歯が動きやすく、理想的な歯並びをつくりやすい。
- ②
歯が動きやすいので、歯を抜かずに矯正できる可能性がある。
- ③
矯正で歯茎が痩せてしまうことが少ない。
第1期治療と第2期治療ってなに?
-
- 第1期治療
- 矯正の第1期治療では、悪い咬み合わせを改善することによって、正しい顎の成長発育を促します。いわば土台づくりの治療です。乳歯がまだ残っている時期の、子どもの矯正とも言えます。子どもの矯正(第1期治療)は、前歯が生え変わった6~7歳ごろに行うケースが多いですが、3~4歳の乳歯のときから始めたほうがいい場合もあります。お子様の歯や骨格の状態により、矯正治療を開始する最適な時期はまちまちですので、気になることがありましたらその時点で一度ご相談ください。
-
- 第2期治療
- 矯正の第2期治療は、永久歯にすべて生え変わってから行う、きれいな歯並びのための仕上げの矯正治療です。期間は2~3年です。

子どもの矯正(第1期治療)で使う装置

-
<取り外し式の装置>
・床型拡大装置
・ヘッドギア
・ムーシールド
・プレオルソ
-
<固定式の装置>
・リンガルアーチ
・部分的なブラケット装置
子どもの矯正(第2期治療)で使う装置

<固定式の装置>
・ブラケット装置
矯正の第1期治療が終了し、すべての永久歯に生え変わった後、矯正の第2期治療できれいな歯並びに仕上げをしていきます。ブラケットと呼ばれる小さな器具を歯に装着し、それにワイヤーをつけて歯を動かします。第1期治療で使う装置よりも細かく、個々の歯をコントロールできるので、きれいな歯並びに仕上げることができます。取り外しができないので、しかっり歯磨きをしないとむし歯になってしまうこともあります。矯正の第2期治療では、歯磨きには十分注意が必要です。